森町O.S様離れ【木造注文住宅】
2014年01月27日
平成25年12月に完成した倉庫建て替え物件です。
Before | After |
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もとは中2階として天井の低い物置として利用していましたが、
居住空間として使えるよう計画し和室と洋室を設けています。
左隣りがおも屋で、離れとの空間全体を門のようにシャッターを配置しているので、
柱を外につき出したような特殊な形状をしています。
これを実現するために木質ラーメン工法を採用しました。
通常、木造では建物の角を柱単独で立てるのは、耐震性で問題があります。
そのため、一般的にはどちらか一方には筋かい等の耐力壁が必要とされます。
木質ラーメン構法は、その耐力壁をなくし、柱・梁の接合部を強固に固定することで、
耐震性を満たした認定工法です。
その中でも、今回の設計要望を満たせるのが『HSフレームシステム門型ラーメン構法』でした。コンクリートの地中梁と、木質の柱・梁で枠のようになっています。
許容応力度計算(A4で241ページ!)をしているので、信頼度も高いです。




では仕上がりをご紹介します。
外観は、カラーベストの屋根に窯業系サイディングです。
古い街並みなので木調とし、霧除けを設けました。
お施主様のご要望で霧除けの木目感を残したいとのことで、
防腐塗装は透明なものにしました。


2階は洋室が勾配天井で見せ梁とし、和室は船底天井となっています。
見せ梁はクリアのオイルステンで、造作材も明るい色合いのものにし、
すっきりとした仕上がりになっています。


ガレージには軽自動車1台、普通車1台、
あとバイクや自転車を並べられる広さを確保。
もともとの利用方法を変更することない開口幅でありつつも、
耐震性能は大幅に向上しています。


変わった建物だったので、私どもとしても勉強になった物件でした。